内側エステで体内環境改善

心を安らかにしましょう。

腸内環境を整え「体内エステ」

体内環境が悪化する原因の把握が重要

腸は栄養吸収を行いつつ、毒素排出も行う臓器です。この機能が上手くいかないと、肌や体のトラブルを起こします。

 悪化する主な原因は三つあり、一つ目は腸の冷えです。特に夏の間、冷たい飲み物や食べ物を摂り過ぎた方は腸が冷えてしまいます。

 二つ目は、交感神経と副交感神経の変換がうまくできなくなることです。胃も含め、消化管は副交感神経で動きます。交感神経は昼間活発に働いて体を活動させ、夜になると副交感神経が優位になり、リラックスします。副交感神経に支配されている胃腸が本来の働きを行う時間は夜なのです。この変換がうまく行われないと腸内環境は悪化します。

 最後はホルモンバランスの乱れです。女性が胃腸のトラブルを起こしやすいとされるのは、排卵期と生理によりホルモンバランスが乱れやすいからです。

夏のダメージが体内環境を悪化

食生活の改善が腸内・体内環境を整える

腸内環境を整えるための、最も身近な方法は食生活の改善です。

そこで腸内環境を良くする調理法や、食べるときの工夫、注意点を紹介しましょう。女性は体が冷えやすいので体を冷やす食べ物や飲み物を控えたほうがいいですね。腸が冷えると本来の動きが鈍くなり、腸内環境が悪化しやすいのです。身体を冷やす食品は加熱すれば大丈夫です。

 食材としては根菜やネギなどの体を温める効果があるものがお薦めです。また生で食べるよりも、消化・吸収しやすいように加熱しましょう。生のものは消化しにくいだけなく、雑菌があります。その雑菌を処理するために善玉菌が使われてしまい、腸内環境を悪化させる原因となります。

 また、適度に油を使うと、腸が栄養吸収をスムーズに行えるようになります。腸が活発に動き、腸内環境も正常化するのです。

 さらに、味噌や納豆、糠漬け、ヨーグルトなどの発酵食品で、乳酸菌をはじめとした善玉菌を補うようにしましょう。香辛料は、ほどほどなら体を温めるのに効果的ですが、摂り過ぎは腸に炎症を起こすので避けた方がいいですね。

なお、早食いや1日分をまとめて食べる「ドカ食い」は危険です。このような食べ方は腸も胃も弱らせます。理想的な食事は、3回に分け、少量ずつゆっくり味わって食べることです。ぜひ、心掛けてください。

朝型の生活サイクルが腸内・体内環境改善のポイント

皆さんはいつも何時くらいに起き、何時くらいに寝ていますか。

少し日頃の生活を思い返してみてください。 日中は活発に動いて過ごし、夜は静かに休む、ということが生活の基本になります。これはもともと、人間には「昼間は交感神経により活動し、夜は副交感神経によりリラックスする」という生活サイクルが体内に備わっているためです。

胃や腸は副交感神経の働きにより活動しているので、この神経がしっかりと働くように、夜は体を休ませなければなりません。

 特に夜更かしは厳禁です! 遅くても夜12時には就寝することを心掛けましょう。これが美容や健康だけでなく、腸内環境を良好にさせる秘訣なのです。

また朝は早く起きて昼は活動する、一般的に言われる規則正しい生活サイクルですが、体を休ませなければならない時に、しっかりと副交感神経を働かせるために、やはり重要になってきます。ぜひ朝型生活に変えましょう。

 現代人は、忙しいうえにストレスを溜めやすい傾向があります。ストレスが溜まると、それを発散させるために、どうしても夜型の生活になります。速やかに就寝できるように、リラックスタイムを取り入れた1日のスケジュールを組んでおくことも、腸内環境を健やかに整えるために必要です

しつこい腸トラブルには腸内環境のリセットを

下痢や頑固な便秘に現れるような腸のトラブルは、大半が腸の冷えによるものです。体や腸の冷えを解消すれば、症状が軽減されやすいのはこのためです。一時的にはよいとしても、キャンドルブッシュなどで安易にだすのも考えもの。

食事によって改善できることは伝えましたが、それでも改善されない場合、腸を温める効果のある漢方薬を処方しています。

 さらに、頑固なトラブルに対し行うのが「腸内洗浄」です。腸内洗浄には色々な方法がありますが、私は飲み薬として洗浄剤を服用する方法を薦めています。便秘解消目的のいわゆる「下剤」とは異なり、腸の中の汚れを一掃する働きがある薬剤です。最近では味も改善され、飲みやすくなっています。

洗浄剤を用いた腸内洗浄法は、もともと内視鏡検査を行う際、腸の汚れによって検査の邪魔をされないために行うためのものでした。水に溶かしたこの薬剤を、時間をかけて飲んで頂きます。この結果、宿便を全て排出し、腸内環境が一度リセットされます。「口から飲む」という方法のため、蠕動運動に加え重力もかかることで、洗浄剤が無理なく食道から胃、小腸、大腸のすみずみまできれいにします。

ただしこの方法は、飲用から排泄まで時間がかかります。そこで浄剤を家に持ち帰ってもらい、リラックスした状態で飲んで頂いています。成功させるためにはゆっくり時間をかけ、少しずつ飲むことです。腸の汚れが酷ければ、きれいにするにはその分だけ時間もかかります。腸内をきれいにするための時間を十分にとることが重要なのです。

なお、洗浄剤により腸内環境はリセットされますが、日々の食事により善玉菌も悪玉菌も再び定着するので、日常生活に気を抜くと、悪化してしまいます。あくまでも腸内環境の立て直しが目的であることに注意してください。